poem7
詩提供「想い


闇夜の中で
 
ふんわりと
 
毛糸を纏った
 
パープル色の小玉達
 
ムク・ムク・ムク・ムク


暗い夜空に向けて
 
チューリップのランプをかざそう
 
アリスが迷子にならないように・・・

言葉を無くして彷徨う街に

光のつぶが降りかかる

都会のざわめきが止まった瞬間

翻弄された光の渦は

夜のしじまにとけ込んで

静止画となってゆく・・・

大都会に魅せられて

心がとくとく流れ出す

遠くにいれば引き寄せる

近くに寄れば突き放す

切取って切り離して

心の中に貼りつける


路地道・細道・裏通り

忘れかけたたあの頃に

懐かしさが蘇り

ふっと・・自分を見たような

そんな所頃に辿り着く


モノトーンな冬が来る前に

湖畔の風に誘われて

華やかに色を身につけた

秋に会いにやって来た

枯れ葉となって落ちてゆく

ほんの僅かの間だけ

それを知ってる木々達を

心に描いておくために・・・・

高く空に向けてフリーダム

何故かそんな言葉を口にした

心が自由じゃないからな・・・

コスモスが首を振って媚を売る

ポケットに手を突っ込んで

そっぽをむいてやる

白い像が僕を見る

閉じようとした僕の心が

次第に軟化してゆくのを感じた

不思議の昼下がり


はんなりとあなた色

ほんのりとわたし色

好みの色に染めながら

秋の衣を身につけて

ひらひらと さやさやと

錦の宴と相成って

冬への移りと流れてく

イルミネーションに輝く夜の街
 
去年の思い出がよみがえる
 
灯りに照らし出された淋しげな私
 
今年は寄り添う人もなく
 
冬枯れの街が哀れと見詰める
 
涙を光のつぶに変えて
 
キラキラとキラキラと
 
夜のしじまにふりかける
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